プラゼール水生生物研究所では、大きく分けて2種類の餌を使用している。
1.生餌と2.人工飼料である。
1.
生餌は冷凍アカムシが主で、餌の80%はこれで済ましている。
理由は、簡単だからである。
給餌法は、これを水槽のガラス上で柔らかくし、溶けない前に指で折ってやる。これが最も早い。
溶かしてから、洗浄しピンセットでやることもあるが、その必要はない。
魚は氷を食ったところで、腹をこわして死ぬようなことは無いのである。
凍ったままのアカムシブロックを4つも食ったタライラは、その後も至って元気である。勿論毎日のことである。
また、冷凍アカムシが病気を持ち込むと信じている飼育者もいるようだが、その可能性は少ない。
それを心配したら、生き餌は一切使用できない。そして魚を飼育することも出来ない。
ついでに書いて置くが、プラゼール水生生物研究所ではクリーンアカムシは使用しない。
理由は、その必要がない物に高いお金を払う事はないからである。
たまにイトメをやるが、コリドラスの立ち上げの時だけである。
ただし、キロ単位で購入するので、無駄を少なくするため購入時は全ての魚にイトメをやる。
これも消毒したがる人を見かけるが(メチレンブルーなどで洗う)、意味はないと思う。それどころか、危険でさえあると思う。
イトメは確かに病気、寄生虫、ヒルなどを持ち込む。それでもイトメを使用するのは、
その危険性以上に、素晴らしい効果を発揮するからである。
これを使用する注意点は、とにかく元気に保存することであり、しっかり洗浄することである。そしてやりすぎない事である。
2.
人工飼料は、魚種により変えるが、基本はラピッドαを使用する。
ラピッドαは、当研究所でのみ販売されている人工飼料で、微粒、細粒、小粒の3種類の粒径がある。
微粒は、ごく小さな仔魚から小型魚用。(色々な仔魚、グッピー、小型カラシン類など)
細粒は、小型魚から口の小さな魚種用。(小型カラシン、コイ類、コリドラスなど)
小粒は、小型魚から中型魚用。(熱帯魚全般、金魚、海水魚など)
となっている。
微粒、細粒は同質の餌を粒径毎に篩い分けした物で、30種以上のビタミン類、アミノ酸類を添加した総合栄養食である。
特に、仔魚期には栄養の高さとバランスが、その後の魚の成長を大きく左右する。
一般に市販されている人工飼料では、十分な効果を上げることは難しい(歩留まり、奇形の発生率など)。
当然、嗜好性は抜群で、ほとんどの魚が餌付く。ブリタニクティスやホプロカラックス、ダーターテトラ類も食べる。
市販の餌の中にも、優れた嗜好性を示す物もあるが、問題はそれが直接、魚を健康にスピーディーに成長させるとは限らないことである。要するに食いは良いが成長はさほどではないという例があると言うことを考えておくべきであろう。
ラピッドαの唯一欠点と言えば、常温保存が出来ないことにある(小分けにし、1週間位で使い切るようにすればよい)。これだけの内容を持つ餌を、常温で安定化させることは無理なのであろう。従って、一般に市販されている餌はどんな宣伝文句を付けようと、真空もしくは窒素封入、脱酸素封入せずに1年以上常温保存が可能なことからも、その内容が知れる。
小粒は、前記とは内容が異なり、栄養的には、大ざっぱになるが、常温保存が利く。
成長した個体は、それでも十分に成長する事が可能であり、生き餌との併用で、十分な効果を上げることが可能である。
プラゼール水生生物研究所では、ラピッドα小粒だけで1年以上海水魚を飼育しているが、素晴らしい成長を見せている。
これらの餌を魚種により組み合わせて使用している。
中〜大型のコイ科、カラシン科、シクリッド科には、コイか金魚の餌の安いのを
始めにやり、その後生き餌をやる。また、ラピッドα小粒を、自動給餌器で日に2回やるように設定している。
ラピッドαは粒状であるため、自動給餌器で使用することが可能である。これは実に大きなメリットをもたらす。ある種の魚種では、1日に何度も少量ずつ給餌する必要が起こるが、これを可能にするには自動給餌器を使用する以外に手がない。市販の器具を活用するには、構造上フレークフードは使用できず、顆粒の飼料を使用するしかないのである。
商品名
冷凍赤ムシ・・・ 三美製、濃いピンクの袋が目印。
ラピッドα・・・ 某有名メーカー製。50g¥1200 送料切手¥140分同封で、日本全国へ発送可能。