海水魚の水換え

海水魚の飼育は難しいか?
海水魚の飼育は難しい、と思われているらしい。本当だろうか。
プラゼール水生生物研究所はこの問に答えるべく、開設当初から海水魚を飼育してきた。
既に7年以上になる。そこで分かったことは、海水魚の飼育は、幾つかのポイントさえ抑えれば、決して難しいものでも、さらに言えば金のかかるものでも無いと言うことである。
実際、プラゼール水生生物研究所での飼育結果は、淡水魚と比較し、水換えのインターバルも長く手がかからない。
また、圧倒的に経済的であると言うおまけまで付いた。
今回は、海水魚飼育で最も面倒と思われている、水換えの画期的?とも言える方法をご紹介しよう。
方法は簡単である。抜き取った海水の変わりに淡水を入れ、そこに人工海水の素を入れるだけである。そんな方法で大丈夫なのか。大丈夫だから紹介するのです。

飼育装置
水 槽
60×45×45 総ガラス
濾過器
底面フィルター(ハイドロフィルター60cm用)
濾 材
サンゴ砂(中粒の上に小粒をネットで分けて敷く)
ポンプ
パワーヘッド(トモフジ)
海 水
人工海水(マーフィード業務用)
飼育魚
ソラスズメ(29尾)ソメワケヤッコ(1尾)フレームエンゼル(1尾)カクレクマノミ(2尾)
管 理
餌は日に一度、アカムシ、糸目人工飼料(ラピッドα)
水換え
約二ヶ月に一度、フィルター掃除を兼ねて行う。
注 意


海水魚飼育で一般的な、プロテインスキマー、殺菌灯、クーラー等は使用せず。

夏場水温28〜29度で1ヶ月程過ごす(フレームエンゼルはその後入れた)。

死魚なし。2002年8月2日セット導入。

水換え方法 実施10月7日頃
水作フレンド2で底砂のゴミを吸い出しながら、古い海水を排出する。
全体の80%程捨ててしまう。


人工海水の素を用意する。あらかじめどの位の素を入れるか比重計で計っておく。
60×45×45水槽底面フィルター使用で、サンゴなど入れ、約100リットル、これに中型プラケース約2杯位が目安である。


人工海水の素が入ったプラケースの上から、汲み置きした淡水を注ぎ込む。魚は入ったまま、直ぐに海水の素は溶けないので、白濁している。


さらに淡水を注ぎ続ける。水槽内は真っ白になっている。


1杯目の人工海水が入れ終わり、水の濁りが多少とれている。


サンゴを入れ、レイアウトする。人工海水が足りないため、さらに2杯目を入れる。


再び、水槽内は煙幕に包まれる。


漸く2杯目を入れ終わり、魚たちが泳ぎだしている。掃除からここまで、約30分。


2時間後。ほぼ完全に人工海水が溶け、透明になった水槽。何ごとも無かったように魚達が泳ぎだしている。この後餌も食べだした。


その後も一ヶ月間は変化無し、その後11月にフレームエンゼルが、今年に入り、クマノミが死亡した。
フレームは喧嘩による怪我、クマノミは病気が原因と思われる。
その後、キイロハギを入れたが3週間で死亡、拒食していた。
カリビアンフレームバックも入れたが、2ヶ月間元気にしている。

この水槽での飼育のポイント
群れるスズメダイ類は一度に多くを入れる。この水槽では20尾以上いれたほうがいい。
ヤッコ類は同類は避ける。喧嘩で殺し合う。
ヤッコの中では、ピグミーエンゼル類が丈夫で飼いやすい。
この水換え方は、無脊椎動物には向かない。
とにかく飼育魚の組み合わせに注意すること、拒食していない事が第一である。

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